恩賜財団母子愛育会とは
母子愛育会は、昭和8年12月23日の上皇陛下御誕生を機に昭和天皇から伝達された御沙汰書をもとに、昭和9年3月13日創立されました。創立当時の我が国は、経済不況に加え社会情勢が悪化し、厚生省(現:厚生労働省)や保健所も設置されていない状況下で、子どもや母親の保健はほとんど顧みられない状態にありました。愛育会は、設立の使命を果たすため、昭和9年5月愛育調査会を設置しました。
愛育調査会による調査の結果、我が国の乳児死亡率が非常に高く、ことに農村漁村に著しいことが判明しました。その低下を図る対策として、村ぐるみで根本的に取り組むという考えで昭和11年に「愛育村」事業を考案しました。その基礎的な単位組織が「愛育班」です。
全国に広がった愛育班の活動を支える愛育班員に対して、感謝と激励を目的に昭和44年4月から「愛育班員全国大会」を毎年開催しております。大会では、長年にわたり愛育班活動に貢献された班員、育成者(保健師)の皆様、他の模範となる愛育班(団体)の功績を表彰しております。
本会は創立以来、総裁に皇族を推戴するお許しをいただき、愛育班員全国大会へのご臨席や、支部ご視察など、愛育班員の活動を見守り励ましをいただいております。
メッセージ
総裁 秋篠宮皇嗣妃殿下
調整中
会長 羽毛田信吾

長い歴史の中で、愛育班の組織や役割にも変化がありましたが、隣近所で助け合う精神は今に引き継がれ、地震などの災害や、少子高齢化の進行、子育ての孤立化など、多様な課題に力を発揮できるボランティア組織として、ますます期待が高まっています。
本会では、愛育班員全国大会の開催や、愛育班員の手記の表彰を行ってきましたが、愛育班活動のさらなる情報発信のためホームページを開設します。全国で活躍する班員同士の交流を深め、活動の活性化の一助になれば幸いです。
歴代総代

初代 久邇宮大妃俔子殿下
(写真)母子愛育会五十年史より

二代 三笠宮百合子殿下(昭和23年~)
(写真)母子愛育会五十年史より
愛育班とは
愛育班は、母子から高齢者の方まで、地域の人々の健康づくりを目的にした地域組織活動です。
日ごろの活動で見つけた健康課題について話し合い、解決していくことで住みよいまちづくりを目指します。
県や市町村の保健師と連携・協働して活動しています。
愛育班の組織は、住民の生活の実態を反映できるように、小規模な生活圏を拠点とし、活動の中心である「声かけ」と「話し合い」を繰り返すことにより、生活に根ざした問題を解決できるように活動してきました。
現在は、人口減少や高齢化などにより、班編成の見直しの動きがあり、小さな単位の班組織を統合して一つの愛育会として町や市全体を対象に活動することで、愛育班員のいなかった地域も含めた活動にする広がりを見せたり、班員の確保にも、任期制のところは卒業後もOB として継続していただいたり、広く公募して班員を募るなど愛育班の継続のために工夫を凝らしています。
お知らせ